私は女性にしか期待しない 感想
社会のための思想としてのフェミニズム本
なんでこんな駄目本みたいなタイトルにしたんだっていうくらいちゃんとした内容。エッセイ集に近い読みやすいタッチでありながら、鋭く社会の問題点を分析してる。感情的にならず、批判する問より提案する本。実生活と地続きの視点でありながら社会や歴史全体にも目を向けてる。
男性、男性性批判の観点からの記述が多いんだけど、どんな男性のどんな行動が、どんな理由で悪くてどんな原因で生じるかちゃんと書くタイプの本。
ソ連崩壊前の本だしさすがに古いかなーという部分もなくもないけど、それ以上にこんな時代からこの問題は提唱されてたのに解決されてこなかったのか、みたいに現代に通じる部分がほとんど。