実写版キャシャーン感想

予告編、無茶苦茶面白そう…

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映画Casshern感想。ギリAランクかな?

 

もともとのキャシャーンがどんな作品かは知りませんが、割りと面白かったです。だれだクソ映画って言ったの。

 

この作品の一番のポイントは映像美へのこだわりでしょう。シーンごとの色使いの美しさは映画界でピカイチではないでしょうか。映像とオブジェクトによる世界観の見せ方が魅力的です。

さらに各登場人物それぞれに見せ場があり、役者の演技力も高いです。

 

惜しいのはストーリーがそんなに魅力的ではなかった所です。シーンそれぞれに素晴らしい部分は部分部分にあるのですが、全体で見るとなんかこう…味がぼやけてしまう作品でした。

ファーゴ感想…

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Cランク映画。

この映画はノンフィクションです(大嘘)

フィクションだって最後の最後にちらっと書かれてます。

 

緊張感のあるパッケージとは裏腹に、ぐだぐだとした展開が続き、ついには面白みもなんともない終わり方…

サスペンス映画の弛緩した部分と、コメディ映画のネタに入る前の部分がずっと続くような映画。リアリティも驚きもないです。

 

まず、冒頭から時間の進め方がイマイチで、刑事が登場するのが三十分以上経ってから。人物にも魅力がなく、展開や見せ方にも魅力が感じられません。しまりのない映画でした・・・

トゥルーマン・ショー感想

(たぶんネタバレが含まれるかもしれないです。でも実際に観てもらうのが一番だと思います・・・)

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・Sランク映画

アマプラで気になってた映画。ジャンルはヒューマンドラマ、かつサスペンスでもある。見終わった後の脳の高揚感がまだ残ってる…

 

主人公のトゥルーマン(名前)は、小さな街に住む保険会社の平凡な職員。しかし、彼の人生はテレビ番組のショーだった。彼自身は知らないが、友人、母親、妻、同僚も含め周りは全員エキストラで、建物から街全体がハリウッドに出来たセットで、天気も空も作り物。五千を超えるカメラが彼を二十四時間撮影し、常にスタジオから全世界へ生放送されている。彼が生まれた瞬間からずっと・・

 

この映画の凄い所は、観る人をこの映画の中の「トゥルーマン・ショー」を観る人に重ねたり、はたまた映画全体を俯瞰させたりする主人公との距離感、空気感。そして絶妙に作られた世界の危うさのサスペンス。そしてヒューマンドラマとしてのカタルシス、感動。

 

この映画は大きく2つの部分に別れます。前半の、主人公が世界そのものに疑惑を持つようになっていくパート。そして、撮影セットや放送局全体の描写がされ、主人公が世界そのものに抗う後半パート。

 

前半、主人公のいつもの日常。しかし「あれ?」と思う部分も。絶妙に調整されて視聴者(=私達含む)しか気づかないようになっているけど。エキストラ同士で連絡を取り合い、ラジオから交通まで、主人公のために完璧に調整されている様子が背筋が冷たくなる感じ。

しかし、いくつかのミスが重なり、疑惑を持ってしまう。さらに、トゥルーマンが学生時代の友人(役)のなかに、彼を浜辺に連れ出してこの世界が作り物だと告白してしまう人もいたのだ。彼女は急遽やってきた父親(役)に連れていかれるのだが、その間際に父親(役)は怪しまれないようにとこう言う「彼女は統合失調症で、こういう問題を繰り返しているんだ」と…

はい。映画のあらすじ見たらわかりますが、この映画「統合失調症の妄想を具現化した」とも言われています。「自分が監視されている」「集団ストーカーにあっている」というのは統合失調症の妄想の典型的な例の1つです。

以前、ニコニコ動画統合失調症の人が自ら上げてる動画が話題になったりしましたが、自分はそれらを観ました。そして物語中盤の彼の行動が、まさに患者の行動あまりにもそのまますぎて恐ろしくなってきます。異常に思えないモノ(実際は異常)が異常に見える…私達視聴者は彼の疑念が真実だとわかってます。しかし、じゃあ現実の統合失調症の人の見ている世界は…?

 

そして後半。大規模なセットやスタジオ、制作スタッフが登場します。視聴者たちも(トルーマンと書かれたシャツを着てる日本人もいる❗)ここからよく出てきます。主人公がかつて父親を失ったのも水や海に恐怖を持たせるため。そこらじゅうに貼られたポスターやテレビは彼へのメッセージ。

しかし主人公は周囲を島の外へ行きたいと思うようになります。主人公に疑惑も持たれず、島の外へ出さないようにと様々な工夫をこらすエキストラたち(住人)と番組スタッフ。

そして物語は急展開を向かえる。「脱出」を試みる主人公と、全力で阻止しようとするスタッフ達。固唾を呑んで見守る視聴者。自由のための戦い、恐怖の克服。そしてあまりに幻想的な「終端」へ至る・・・

最後の最後は爽やかな感動へ。彼のその後は描かれない。だって、番組は終わってしまったのだから・・・。視聴者の一人が番組表を見て次の番組はなんだ、と言っておわり。

 

サスペンス的な恐ろしさとヒューマンドラマの感動が合わさった傑作でした。「一本の映画」として深く残る仕上がり。

 

(作中で、テレビ放送なのでちょくちょくあからさまな商品紹介的なことを登場人物たちが行うのですが、そういえば岩倉の統合失調症の人への嫌がらせでそんなんあったなーと…)

劇場版アイカツスターズ!感想

最高・尊い・可愛い

評価はSランクの映画です

 

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アイカツ本編はだいたい観てて、スターズは未チェックでした。しかしツイッターで最高最高という声があり、また予告編も気になったので観に行きました。

ガールズアンドパンツァーと同じく、二次創作の百合風潮とかの事前知識は吹っ飛び、ただただ尊さと多幸感に脳を支配される結果となりました。

 

アイカツ! ねらわれた魔法のアイカツ!カード

予告編で「ちゃんと神谷しおんたんがいる…!」ってなりましたね…

アイカツ本編のキャラが勢揃いしたお祭りアニメです。もうメンバーが画面に出てくるだけで楽しくて楽しくてずっと笑顔になってました。みんなちゃんと個性が立ってて、名前も下に出てきます。

ぽわぽわプリリンがね…ほんとに良かったんだよ…この三人には三人で出てきて欲しかったから…おとめちゃん可愛いししおんたんとさくらたんは演技派…あの顔が見れただけでもう…

服部ユウちゃんはライブ出演はなかったですが途中に普通に出てきますので。

最後のライブ、あの人数はなかなか新鮮で迫力。

 

・劇場版アイカツスターズ!

本編。アイカツ特有の爽やかでやさしい雰囲気。グッと来るストーリー展開と友情。キャラの動作や画面構図、演出まで高いレベルでまとまった作品でした。

ライブのCGのキャラクター造形もすごくいいです。技術レベルの向上を感じます。

S4の面々が格上感があるのに親しみを感じるキャラクターなのも良かった。

そして本編の軸となる主人公メンバーの友情。特に虹野ゆめさんと桜庭ローラさんの関係性。喧嘩からの和解。お互いの存在をかけがえのないものと思っているからこその二人…最高。

アニメに興味が出てきましたね。七倉小春さんはCGライブ未登場なんですか…まあ神谷しおんたんもライブしましたし、そこは気長に待つポイントでしょう。アニメからの映画化早いなーと思いましたが、バッチリTVアニメ本編が観たくなりました。

 

 

コミック百合姫【2013/1】感想

コミック百合姫【2013/1】感想

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表紙/浜弓場双

今月号から表紙は「ハナヤマタ」の浜弓場双(はまゆみば そう)さんです。超かわいい。こちらも、一ページめくると差分になる仕組みになるのでお手にとってどうぞ

 

citrus/サブロウタ

百合姫の中では割りと有名になった作品かな。今号からスタートです。激甘表紙の直後に巻頭カラーで「あ…私も彼氏ほしー」って言い放つ主人公(金髪ギャル)。実は彼氏とかいた事ないウブ。しかし親の再婚で転校先は女子校。そこで出会った黒髪ストレートの堅物生徒会長が、校舎の裏で教師(男)にキスされてるところを目撃してしまう・・・しかも帰宅したら彼女は義理の妹になってた!?さらに驚愕の展開が…

絵柄や雰囲気はいい。割りと異色の作品。

単行本の帯のフレーズは「初心ギャル×黒髪ビッチ凹凸姉妹=×××

 

沼、暗闇、夜の森/さかもと麻乃

自分にしか見えない女の子の幽霊たちとすごす主人公。学校では(そりゃ幽霊と会話してるから)浮き気味。ほんにんは生きてる人間が苦手。でもあるとき気になる女の子に無視されてしまい…

読んでてグラグラするかんじ。不穏な良作。

 

丘上の約束/大北紘子

大北先生の激エモ関係性百合。少女が恋した、丘の上に住む女性は、高台からいろいろなものを見せてくれた。でも私は彼女のことをなにもしらない。今日はダメと言われてしまったある日…

 

この愛の不幸は/ふじはら

第八回百合姫コミック大賞 瑠璃賞受賞作品

絵がすごく綺麗。キャラの表情も雰囲気もすごくいい。話の内容も初めから最後まで展開と空気に緊張感とエモさがあっておう…って感じ。これは受賞作品ですわ…是非読んで。今号の中では一番

 

・私の世界を構成する塵のような何か/天野しゅにんた

井上さん生きててよかった…真麻…

留希にアドバイスするさっちゃんが素敵。そしてさっちゃんと明日菜って割りと珍しい組み合わせだね。そして「乙女ねー」からの…強い…かっこいい…最強…

語られるふえちゃんの想い。あああああああ……そうだよな…

今回は「友情」が映える話でした。そしてふえちゃんと明日菜の出会いもあるよ

 

・ウタカイ/森田季節

最終話!もっと読みたかった…

スーパー激エモ文学百合小説、完結。高校大会決勝戦での、伊勢が辿り着いた想い、そして戦い方。そして第一話以来の鏡霞先輩とのラストバトルだ!

これは百合姫史上最高傑作といっていい小説です。

 

 

 

百合男子はもうレビューしないからな

コミック百合姫【2012/11】感想

コミック百合姫【2012/11】感想

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表紙/なもり
あああああああああああ…
彼女たちの物語は終章を向かえる。
表紙めくるとそのまま続きで漫画になっており、感情が止まらなくなる。
なもり先生と百合姫の圧倒的本気を体感せよ・・・

 

少女惑星/柏原麻実
自分は女の子が好きだけど、誰も私を本気で好きになってくれはしない、
だって女の子同士だから…
そう思っていた王子様系を演じている主人公が、出会った理想の相手に本気で好きになってほしいと願う。
彼女の一番になりたい、そう思って守ってきたのに、男の子が苦手と言っていたのに、なんでラブレターをもらってそんなに喜んでるの…?
彼女を守るように、自分の願いを叶えるために。主人公が進んだ選択と、その結末。

 

・ふ〜ふ/源久也
新さんの様子を見に行く2人。そしてやっぱちょくちょくエロいなこの漫画。それもいいポイント。

 

・六花にかくれて/大北紘子
女性のみ社会/ディストピア/軍人/病気/クーデター百合。大北先生への信頼が高まる。

元軍人のテロリストにして第一級戦争犯罪人・笹島と、彼女を逮捕し監視している貝同。貝同にとって元上官にあたる笹島は、逃亡中に重病に罹っていた。病室で言葉を交わすかつてのエリート2人。回想されるクーデター前夜。あまりに非道な時代の中、貝同が笹島の手を取らなかった理由。笹島の首都へと移送が決定する中、そして貝同は決断する。

絵が、特に笹島美月がすごく綺麗。作品の雰囲気もディストピアものだけどしつこすぎず彼女たちの周囲だけに上手くすぽっとされてる。

 

・天使なカノジョ/森島明子
信頼と実績の森島明子先生ならいきなりレズセックス(妄想)から物語を始めるんだぜ…
夢や妄想で好きな月宮さんにあんなことをしてしまう、写真部の根暗で地味な倉子。
月宮さんとはただの友達で、天使のような彼女が私のことを好きになってくれるはずがない…
しかし幼馴染の菜々と慶(もちろんレズだ)によってイケメン女子に改造されてしまいアプローチ!?
しかも月宮さんを部屋に呼んで写真を撮ることになって!?果たして倉子の理性は持つのか。

 

・私の世界を構成する塵のような何か/天野しゅにんた
留希と祥はいい感じだけど、大学に流れる不穏な空気。そして…ネタバレ怖いから言えないけど…初めて読んだ時、マジで声が出なかった。こんなことなるんか…
彼女のバックグラウンドが描かれる。そして、救いは意外なところに…?

 

・百合男子/倉田嘘
神回、バトル回。熱い展開は必見。百合男子たちが、イベントを守るため戦う。そして熱く語り合う。
百合男子という題材をうまく扱ってるエピソードだと思う。漫画としても抜群にうまい。

 

・ウタカイ/森田季節
このエピソードはバトルが三回もあり、クオリティの高い短歌もいっぱいあってすごい。
九州大会優勝者、【無無闇】沼島無無を破った伊勢。この子の歌垣はなかなかメンタルに来る…
次の相手【冷炎歌人愛宕原豊火との戦いもそつなくこなす。それぞれの独自の世界観を伊勢の【紅龍の登り口】が倒していく短歌バトルシーンは必見。
しかし伊勢は恋の歌を好んで使うこともあってか対戦者とフラグを立てまくってしまう。先輩とちょっとギクシャクしつつも、準決勝に挑む伊勢。つかみどころのない強敵(かつ幼馴染)の【深山の女神】天川甘雪との戦いは予想を超えた展開へ…
イラストもすごく可愛い。しかし連載時のイラストは単行本には収録されないんだよなぁ…(悲しい)

 

ゆるゆり、ひまさく記入済み婚姻届(マジ)
本編で向日葵と櫻子が幼いころに書いた婚姻届(ほぼ実物)が付録でついてくるぞ!

 

犬神さんと猫山さん」「ゆるゆり」は今月も可愛かったよ